ご 挨 拶

弊社は1977年当地メキシコで保険保証代理店として創業、今日に至っております。 創業当時の日系企業数は20社を超える程度(約半数は商社)と保険代理業のマーケットとしては小規模でしたが主に個人顧客対象の保険から始めました。

創業後まもなく中東紛争が原因でメキシコの石油に注目が集まり、それに伴い対メキシコ投資が活発化、日系都銀が進出そしてその相乗効果として様々な業種の企業も徐々に進出してきました。

ただ海外からの、主にアメリカからの大量投資はその副作用としてハイパーインフレ(160%)高金利(120%)をもたらし1982年ポルティージョ政権末期には外貨持ち出し制限、銀行国有化にまで至ります。当時はペソの対米ドルレートは毎日決まった額でペソ安に誘導する手法がとられ、結局1993年にはデノミ(1/1000)実施となりました。

このデノミ(sin ceros)を受けて今日から真面目(sinceros)にやろうとこの時からメキシコは一歩前進したような気が致します。

その間1985年にはメキシコ大地震があり、翌年はサッカーワールドカップが開催されました。1993年北米自由貿易協定(NAFTA)が締結されますがこれはその後のメキシコ経済のみならず他方面でも様々な影響を及ぼしました。この協定以前にマキラドーラ(保税加工)方式で国境地帯への日系企業進出などもありましたがメキシコの外貨獲得政策が石油一辺倒のモノストラクチャ-から脱却しようとする姿勢が顕著になってきたころでしょう。そして今では石油関連と共に自動車産業も軸とした多様性のある経済構造になりつつあります。メキシコが他のラテン諸国とは一味違う所以だと言えるでしょう。

弊社は上記のような変遷と共に日系企業に特化した保険保証業務サ-ビスを提供してまいりました。大手日系損保会社も勢ぞろい現在進出企業数は1000社を越えるまでになりました。

今後もメキシコにおける弊社の存在意義を自覚し当地日系企業そして新たに進出してくる皆様の企業活動の一助となるべく精進し続けてまいる覚悟でございます。今後とも弊社をご利用いただきますれば幸甚に存じます。

片岡和彦